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talk! talk! talk! 女優・野波麻帆さん


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女優・野波麻帆さん

女優

野波麻帆さん

16歳のとき「東宝シンデレラ」グランプリを獲得しデビュー。以降数多くの作品に関わりながら、演技を、そして自分を成長させ続けてきた女優、野波麻帆さん。高校卒業をきっかけに始めたカメラは、今や野波さんにとってかかせないツールのひとつだ。すぐに忘れてしまいがちな日常を写真に残し、それが野波さんの大切な思い出になっているという。今回は撮影する側の視点、さらに撮られる側のエピソードも交えながら、カメラの楽しみ方をうかがった。

プロフィール

のなみ・まほ。1980年、東京都生まれ。1999年私立堀越高等学校卒業。趣味はカメラの他にも絵を描くこと。
1996年、第4回「東宝シンデレラ」でグランプリに選ばれデビュー。1998年、映画「愛を乞うひと」(平山秀幸監督)に出演。新人ながらその演技が高い評価をうけ、日本アカデミー賞新人賞、助演女優賞など各賞を受賞する。その後映画、ドラマと数多くの作品に出演。2004年には「鈍獣」(宮藤官九郎作、河原雅彦演出)で舞台に初挑戦し、女優として活躍の幅を広げている。
最近の主な出演作にドラマ「こちら本池上署シリーズ」(TBS系)「大奥 第一章」(フジテレビ系)「富豪刑事」(テレビ朝日系)、映画「Summer Nude」(飯塚健監督)「2LDK」(堤幸彦監督)などがある。

高校卒業を機に始めたカメラで 親友の写真集のフォトグラファーに!?

親友の誕生日プレゼントになった写真。これらを本の形にまとめて写真集にしたそうだ
親友の誕生日プレゼントになった写真。これらを本の形にまとめて写真集にしたそうだ
親友の誕生日プレゼントになった写真。これらを本の形にまとめて写真集にしたそうだ
親友の誕生日プレゼントになった写真。これらを本の形にまとめて写真集にしたそうだ
親友の誕生日プレゼントになった写真。
これらを本の形にまとめて写真集にしたそうだ

写真を撮り始めたきっかけはなんですか?

高校を卒業するときに、何か趣味を持ちたいなと思ってカメラを始めました。買いに行ったお店の店員さんに相談して、初心者ならこれがいいだろうと思ってニコンのマニュアル一眼レフカメラを買ったんです。

趣味になぜカメラを選んだのですか?

16歳でこの仕事を始めてからずっと撮られる立場にいたので、撮る側はどうやって見ているのかなと思って自分でも撮ってみようと思ったんです。ちょうど誕生日を迎えた友達がいたので、彼女をモデルに撮って、写真集を作ってあげたいなと思っていたんです。

写真集?

そうです。朝からメイクをして、代々木公園や渋谷辺りに行って撮影しました。その写真を本にしてまとめて詩のような言葉も添えて、彼女の写真集としてプレゼントしました。とっても喜んでくれましたよ。
私は前から女の子が撮りたいなと思っていたので、撮影していてとても楽しかったです。

女の子が撮りたかったというのは?

男の人の写真を見ていても、私はあまりピンとこないんです。でも女の子はかわいくてきれいだから、見るだけでもいいなと思うし撮っていても楽しい被写体なんですよ。だから、この写真を撮っているときも楽しくて興奮しちゃって(笑)。よく、仕事での撮影のときに「おー、かわいいね、今のいいね、いいね」って言いながら撮るフォトグラファーさんがいるんですけど、そうやって言いたくなる気持ちがとてもよくわかりました。私もついついそんなふうに言いながら撮ってしまったりして(笑)。

写真を撮ってみて、1番面白いと思ったのはどんなところですか?

目で見ているものと、レンズを通して写真になったものが全然違う、そのギャップが面白いなと思いました。それから、1番の親友である彼女の写真集を撮っていたとき、改めてカメラを向けてみたら今まで見たことのない表情や、私の知らない彼女の一面が見えたんです。それを感じたときに、あぁ、人を撮るのってとっても楽しいなと感じました。

女の子を撮ってハマってしまった。

そうですね。本当にいろいろな表情が撮れたので。彼女も同じ芸能界で仕事をしているんですが、いつも身近にいる私がカメラを向けていたということで、彼女が仕事で見せていた表情とは違う、一番リラックスしたような表情をしていたんですね。彼女のこういう表情を私が引きだせたんだなって思うと、それもまた嬉しくて、とってもとっても楽しかったんです。

撮影はフォトグラファーと1対1の戦い「負けてしまった!とよく思います(笑)」

野波さんが仕事で写る側に回ったとき、フォトグラファーとどのようにコミュニケーションをとっていらっしゃるのでしょうか?

女優・野波麻帆さん

うーん……コミュニケーションかどうかはわからないんですが、撮影のときというのは、何といいますか、フォトグラファーさんと1対1で戦っているような感じなんです。ここまでは見せるけれど、その後は見せたくないよっていうのが私にはあるんです。でもフォトグラファーさんからしたら、もっと見せてほしい、もっと違う一面が出てくるんじゃないかっていうのがあるんですよね。そのあたりの駆け引きというのが、本当に戦いなんです。もちろんそれは言葉で言うのではなくて、シャッターを切るタイミングだったり、その場の流れとか雰囲気とかなんですけどね。

写真に写るというのは自分を見せていくことなんですね。

はい、自分の内側を見せることなんです。フォトグラファーさんでも、大御所と呼ばれるような篠山紀信さんやアラーキーさんなどは、特にそうやって内側を引き出そう、引き出そうとするんです。私はそれが凄く嫌だと感じるときもあって、ここは絶対に見せないぞと思うんですけど、それを引き出そうとする方もやっぱり凄いんですよね。

では、引き出されてしまったときは、野波さんが戦いに破れたときということになりますね?

そうなんです。あとでチェックのために写真を見ると、「うわ、ここまで見せてしまったのか、負けた!」と思います(笑)。それは本当によく思いますね。
そうやって内側を見せていくわけですから、写真を撮られるって結構恥ずかしいことなんですよ。撮影中は感じないんですが、あとでチェックしたときや、終わって家に帰ったときなんかに、改めて「見せてしまった……」って恥ずかしくなったりします(笑)。

(笑)でも、結局は見せてしまったときの写真の方が評判がよかったりして……?

いや、もう本当にその通りで、負けたときの方がいい表情だったりすることも多いんですよね。自分でも見たことのない顔をしていて驚いたり、こんな表情できるんだって思ったり、それは本当に面白いですよ。
でもそれも一概には言えなくて、自分でこういう表情を撮ってもらいたいと思ってうまくいくこともあるし、全然ダメだったこともあるし、撮影って本当に難しいですね。