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talk! talk! talk! 女優・須藤理彩さん


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女優・須藤理彩さん

女優

須藤理彩さん

それまでまったく興味がなかったものに、突然目覚めてしまったという経験はあるだろうか。
NHKの連続テレビ小説「天うらら」のヒロインとして鮮烈な女優デビューを果たした須藤理彩さんは、この世界に入ってから出会ったカメラに突然目覚めてしまったという。
今や数台を所有するというカメラ好きの須藤さん。
カメラを手にしたきっかけから、普段どんなふうにカメラを向けているのか、何を撮影しているのかなど、カメラについて根掘り葉掘りうかがった。

プロフィール

すどう・りさ。1976年、神奈川県生まれ。1998年、NHK連続テレビ小説「天うらら」のヒロインを射止めデビュー。親しみやすく元気なヒロインを演じ注目を集める。その後も「救命病棟24時」(フジテレビ系)「利家とまつ」(NHK)「最後の弁護人」(日本テレビ系)など多くのドラマに出演、また2003年には初主演映画「ハート・オブ・ザ・シー」に出演するなどそのキャリアを着々と積み重ねている。2000年に野田秀樹作・演出のNODA・MAP「カノン」で舞台に初挑戦し好演、以降舞台活動も積極的に行っており、今後ますます期待される女優である。
趣味は写真の他にも料理、音楽など。また、高校時代には陸上部に所属し、200mで神奈川県1位の記録を出す。インターハイではベスト16に入ったという経歴も持つ。
2月からは演劇界の鬼才、蜷川幸雄氏演出の「新・近松心中物語~それは恋~」にお亀役で出演が決定している。「新・近松心中物語~それは恋~」は、2/2~2/26名古屋:御園座、3/4~4/29東京:日生劇場で公演。

カメラに感じる快感は「会心の一枚が撮れたとき」

カメラを始めたのはいつ頃からですか?

この世界に入ってからなんです。21歳とか、それぐらいですね。ちょうど誕生日に中国へロケに行っていて、そこでスタッフさんからカメラをプレゼントされたんです。

それまで興味があったというのではなく?

はい。それまではまったく興味ありませんでした。いただいて、撮ってみて目覚めてしまったといいますか。
中国の後にドラマの撮影でアフリカに行ったんですけど、そこで初めてたくさん写真を撮ったんですよ。野生の動物を間近で見ることなんて初めてですから、興奮しちゃってずっと動物ばかり撮ってたんです。そのうちに自然や、風景を撮るのも楽しくなってきて。

好きになった?

そうです。安いフィルムをたくさん持っていって、試行錯誤をしながら何百枚も撮ったんですよ。失敗がほとんどなんですけど、その中に一枚でも気に入った写真があるとすごくうれしくなってしまって。
特にいいフィルムを使ったわけでもないのに、「うわ、これすごい! これを自分が撮ったんだー!」みたいな。うれしいというより、快感ですね。

アフリカで撮影されたときに、そういった会心の一枚があったのですか?

あったんですよ。動物ではなく虹の写真です。今でも鮮明に覚えているんですけど、ドーム型の虹が出たんです。

ドーム型?

ホテルがすごく高台にあって、崖の下にはサバンナがばーっと広がっているところだったんです。ちょうどお休みの日だったので本を読んでいたら雨がザーッと降ってきて。それで、止んできたなぁと思ってパッと外を見たら、二重の虹が真っ平のサバンナに出ていたんです。二重で、はじからはじまできれいに出てたんですよ。
それで、なんでドーム型の虹だっていうのがわかったかというと、虹の内側が丸く光っていたんです。外側の虹との間が少し暗くなっていて、その虹の外側は真っ暗でした。暗いサバンナに、スポットライトが当たったみたいにそこだけ光っていたんですよ

不思議ですね。それはなかなか見られないでしょうね。それで、その写真を撮ったんですか?

はい。虹が大きすぎてさすがに全部をフレームに入れることはできなかったんですけど、虹を半分切り取った形の写真を撮りました。半分は明るくて、虹を境に真っ暗になっている写真です。
こういうのってなかなか写らないんだろうなって思っていたから、出来上がったのを見たら「おぉー」ってなりましたよ。それが初めて撮れたいい写真ですね。

その写真でカメラにはまってしまったんですね。

自分の世界に入り込めるカメラ

女優 須藤理彩さん

カメラは数台お持ちだそうですね。

自然と集まっちゃいましたね。時と場合によって、フィルムコンパクトカメラにしたり、デジタルカメラにしたり、一眼タイプのカメラにしたり。最近では仕事で海外に行く機会がすごく多かったので、デジタルカメラがもってこいでしたね。

それはどうしてですか?

やっぱりフィルムをたくさん持っていくのは大変だし、仕事の現場であまり大きなカメラは持ち込めないので、ポケットに入れてサッと撮れるデジカメがいいんです。
でも基本的にカメラを仕事には持っていかないんですよ。海外のロケなどでは、わがまま言わせてもらって撮影の合間に撮らせてもらっていますが、ドラマなどの現場ではその仕事に集中したいので反対にカメラは持ち込みたくないんです。 自分の中でカメラはプライベートの範囲っていう意識がすごく強いんですよ。

純粋に趣味として楽しみたい?

そうですね。カメラは自分だけの世界なんです。出来上がった写真を見る行為っていうのは、すごく自分の世界にいるって感じるんです。
自分で撮ったものを見ると、自分の中でいろいろな思いがふくらんでいいなぁって思う。でもいくら自分がきれいに撮れたと思って人に見せても、その人の思い出の写真ではないので、それほど感動が伝わらないことってありますよね。それを考えると、カメラって本当に自分の世界を表現するものなんだなぁって思いますね。

では、よく見返してみたりするんですか?

よく見ますね。私、アルバムに整理するのも好きなんですよ。
まず、撮った写真を一冊のアルバムに全部入れるんです。次にそこから気に入ったものだけを焼き増しして、ノートみたいなものを買って貼っていくっていう作業があるんです。お気に入りを集めたアルバムですね。アフリカのときに撮った写真はそうやってまとめて祖母にプレゼントしました。喜んでいましたよ。

デジタルカメラの場合でも、必ずアルバムにするんですか?

私は必ず全部プリントしますね。プリントにならないと何も残らないというか……。パソコンに取り込んでCD-ROMに焼いておいてっていうのもあるんでしょうけど、最終的にプリントとして残さないと、フィルムを現像に出していない状態のような感覚があるので、うん、必ず出します。あと、パソコンがちょっと苦手っていうのもあるんですけどね(笑)。