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Japan
At the heart of the image.

talk! talk! talk! 旅人・たかのてるこさん


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旅人・たかのてるこさん

旅人

たかのてるこさん

バッグひとつで流浪の旅をすること28ヵ国。自らを旅人、と語るたかのてるこさんは学生時代にやみつきになったというひとり旅を今も続けている。
「人を笑わせるのが好き」というたかのさんはその愛すべきキャラクターで、言葉も通じない現地の人々と仲良くなってしまうという。そして訪れた国の文化を体当たりで体験し、心の底から楽しんでいる。
そんな彼女の旅の必需品が“大好き”なカメラだ。旅で出会った人々を撮るというカメラについてたっぷりと語っていただいた。

プロフィール

1971年、大阪府豊中市生まれ。日本大学芸術学部在学中に海外へのひとり旅に目覚める。1993年、東映に入社。1998年、インド旅行をビデオで撮影し、自ら編集するという、本人出演、演出の旅ドキュメンタリーをテレビ局に持ち込み、TBS系で 『恋する旅人~さすらいOL』として放送され、話題になる。2000年11月、紀行エッセイ『ガンジス河でバタフライ』(幻冬舎)を出版。2002年3月には第2弾紀行エッセイ『モロッコで断食(ラマダーン)』(上下巻・幻冬舎)を出版。その4月には旅ドキュメンタリー第2弾番組『銀座OL世界をゆく!モロッコで断食』がフジテレビ系にて放送。そして2003年3月、ラオスでの体験を綴った『モンキームーンの輝く夜に』(幻冬舎)を出版。4月、旅ドキュメンタリー番組『銀座OL世界をゆく!2 恋するラオス』がフジテレビ系にて放送され、また話題を呼んだ。
現在ひとり旅で訪れた国は28カ国。銀座でOLを続けながら有給休暇で世界の旅を続けている。「現地の人とグッと仲良くなる」をモットーに世界制覇を目指す。

行く先も流れにまかせるひとり旅 「現地の人々との触れ合いが楽しい」

Photo(撮影・たかのてるこ氏)
恥ずかしそうにほほえむ女の子たち。
口に手をあてる仕種は
アジア独特のもの。(フィリピン)
Photo(撮影・たかのてるこ氏)
雑貨屋さんの看板娘。(ラオス)

たかのさんはOLとして働きながら、休みを取ってひとり旅をしていらっしゃるそうですね。

そうですね。大学のときに香港、シンガポールに初めてひとりで行って、それ以来、働き出してからも行っています。10年ぐらいかけて、28カ国に行きました。仕事で行った国を含めるともう少しありますが、純粋にひとりは28カ国です。

イスラム圏の国やアジア諸国が多いようですね。

最終的には行ったことのない国、全部行きたいんですよ。欧米やリゾート地は老後でもいいんです。若くてガッツのあるうちに、ガッツのいりそうな国に行っておこうと思いまして。

女性ひとりで、しかも、行く国も思いついたままにということですが。

行ったことのない国であれば、本当にどこでもいいんですよ。休みが決まったら、そのまま旅行代理店に直行して、一番安い飛行機のチケットが手に入る国に行く、という感じですね。
実は、ひとりで行くのは今でも怖いんですよ。28カ国も行っていると、さぞかし旅慣れているんだろうと思われるかもしれませんが、今でも現地の空港に着いたらすごく緊張します。現地で会ったバックパッカーの人に、「旅は初めてですか?」ってよく聞かれますから、それほどビクビクしているんでしょうね。

それでもひとり旅にこだわるのはなぜですか?

ひとりだと怖いから慎重になるんですよね。現地で出会った方のお宅に泊めさせてもらったりしていますから、そんな簡単についていくのは危ないと思われるかもしれませんが、私なりに、一対一でこの人は安全かなってちゃんと見ているんです。ふたりだと、「大丈夫かな?」なんて言い合っているうちに、ふたりだから大丈夫じゃない?っていう雰囲気になるかもしれませんよね。私は、そっちの方が危ないんじゃない?って思うんです。

訪れた先の国では、現地の方と仲良くなって家に泊めてもらったり、家庭料理をごちそうになったり、あるいは断食を一緒にしてみたり……。積極的に現地の方と触れ合って、その国の文化をそのまま体験されていますね。

そうですね。たとえばガイドブックに載っているような宿には、絶対に行かないですね。普通に観光をしていると、そのホテルの人だったり、お土産屋さんの人だったりガイドだったり、そういう“観光業”に携わっている人にしか接する機会がないじゃないですか。そういう人は、その国のごく表面の人たちで、その国で普通に生活している人とは違うんです。観光業の人だけにタッチして、この国はあーだった、こうだったって言う人もいますけど、私はただ道を聞くのでも、現地の人と触れ合いたいんです。その方が楽しいですよ。

現地の方々と交流を持つことで、その国の本質に触れているんでしょうね。

旅の必需品はカメラ 被写体は現地で出会った人々

『モンキームーンの輝く夜に 』/『ガンジス河でバタフライ』
左から『モンキームーンの輝く夜に 』
(幻冬舎/本体1,300円+税)/『ガンジス河でバタフライ 』
(幻冬舎文庫/本体648円)
香港、シンガポール、インドの旅を瑞々しい感性で
書いた『ガンジス河~ 』。初めての旅で巻き起こる、
小心者ゆえのハチャメチャな行動に笑い所も満載です。
今年3月に発売された最新作『モンキー~』では、
“最愛の人と運命の出会いを果たした!?”とか。
ひとり旅28ヵ国目のラオスを書いた笑いと涙の恋愛&
紀行エッセイです。

これまでに体験された旅を、本にまとめたり、ドキュメンタリー番組として放送されたりしていらっしゃいますね。

ええ。まぁ、本は出版社の人に書いてくださいって言われて書いたんですけど(笑)。だから溢れ出る欲求を本にしたためた! みたいなものではないんですけど……書いているうちに楽しくなってきました。自分のウェブページがあるんですけど、「また書いてください」っていうメッセージをいただくので、また書いた方がいいのかなぁって思ったり。でも、本当は文章より写真をメインにした本にしたいと思っていたんですよ。

本の中には、たかのさんの撮影された写真が掲載されていますね。旅に行くときは必ず撮影されるのですか?

もう、カメラは絶対に持っていきますね。荷物を減らしてでも、1本でも多くフィルムを持って行きたいですから。いつも、カメラ道具以外にあまり荷物を持っていかないっていうぐらいですよ。
カメラがあると、どこの国に行っても飽きないんです。たとえばラオスはなんにもないような所なんですけど、人がいい感じなんですよ。被写体がものすごくいいから撮っていて飽きない。

そういえば、本を拝見すると、風景よりも現地の方々、人物写真が多いように思いますが。

風景はほとんど撮らないです。旅から帰ってきて後で思い出すのは「あそこの遺跡がよかったな」ということよりも、「道教えてくれたおばちゃん優しかったな」とか「あのお土産屋のおっちゃんおもしろかったな」といったことなんです。人との触れ合いのほうが印象が強いから、写真も出会った人を撮りたいんです。