
- 講師:福渡雅子
「ところざわのゆり園」で心のリフレッシュ
個性的な花の形のユリは、誰もが知っている花ではないでしょうか。お庭や鉢花に、そして切り花にと日々の暮らしを豊かに彩ってくれる植物でもあり、結婚式などお祝いの席に登場して華やぎを添えてくれる高級感のある花でもあります。
ファンが多いユリですが、この花をメインにした植物園や公園はそう多くありません。ですから、華やかな園芸品種がまとまって咲く風景をご覧になる機会はあまりないと思います。そこで今回、福渡雅子先生と一緒に埼玉県所沢市にある「ところざわのゆり園」に伺って、甘い香りに包まれながら花を堪能してきました。案内して下さったのは、ゆり園を管理運営する西武ドームの堀口盛喜(もりよし)さんです。
では、狭山丘陵にある約3万㎡の自然林を美しく染め上げるユリをご堪能ください!
「ところざわのゆり園」の入り口で私たちを出迎えてくれたのは、丘陵地に咲く色とりどりのユリ、ユリ、ユリです。芳香が漂う園内を奥に進んでいくと、眼下に現れたのはなだらかな斜面の大花畑。赤、桃、黄、白、橙色の花がくっきりと5色のラインを描いています。
ユリに囲まれた小道で。右が堀口さん

- 五色の帯を作る大花畑
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| 福渡先生 |
大変すばらしい眺めですね。こんなにたくさんのユリが咲いている光景は初めて見ました。こちらの園にはどのくらいの品種が植えられていますか?
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| 堀口さん |
50種45万株のユリがあります。園内は自然の地形をそのまま生かしていますから、起伏に富んでいます。1周約1㎞の散策コースでは、森林浴をしながら花を眺めていただけます。この5色のユリの花畑では、撮影を楽しまれる方がたくさんいらっしゃいます。
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| 福渡先生 |
高低差があるので、お花の顔もきれいに見えますね。
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| 堀口さん |
そうですね。高い場所から眼下に広がる花畑を眺める、あるいは低い場所から青空を背景にユリを見上げるなど、様々な角度から楽しんでいただけるのも当園の魅力です。
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| 福渡先生 |
すかしゆり種とハイブリッド種が植えられているそうですが、どのような違いがありますか?
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| 堀口さん |
すかしゆりは花びらと花びらの間に隙間があり、背景が透けて見えます。これが名前の由来だそうです。花は上向きに咲きます。香りはありませんが、多彩な色がすかしの魅力です。陽当たりの良い場所を好みます。当園では5月末頃から咲き始めます。 ハイブリッドはすかしゆりが咲き終わる6月中旬頃から順次開花していきます。草丈が高く、下向きに咲く花が多いですね。半日陰を好みますから、落葉樹の下などに植えるといいですね。大輪花が主流で、大変見ごたえがあります。芳香がしますから、リラックスできたと仰るお客様も多いですよ。 |
| 福渡先生 |
私もユリの香りは大好きです。香りが強いのは何時頃ですか?
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| 堀口さん |
日中よりも、夕方から夜にかけての方が香りは強くなります。トワイライト営業日もありますから、香りを楽しみたい方は夜にもおいで頂きたいですね。
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| 福渡先生 |
ところで、こんなに広いお花畑の管理は大変でしょうね。
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- 自然林に囲まれた起伏のあるユリ畑

- 一部の木にはクレマチスが絡む
| 堀口さん |
開園している期間は約1カ月半と短いですが、手入れには時間をかけています。まずは1月頃に野焼きをして、2月から4月にかけて球根を植えます。ネズミに食べられたり腐ったりして更新するものもあります。深緑の頃には、きれいな花が咲くように油かすを与えます。 花が終わったら株が消耗しないように花がらを摘み、葉はそのまま残します。秋口までの間に1~2回追肥をし、秋が深まって地上部が枯れたら整理します。 |
| 福渡先生 |
45万株の花がらを摘むのは大変な作業です。やはり、きれいな花を咲かせるには手をかけることが大切なのですね。日頃の手入れの成果を見せていただき、ありがとうございます。美しい色彩と香りに癒されて、リフレッシュできました。
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ユリは葉などで光合成された養分で新しい鱗片を作って球根を肥大・生長させます。だから、チューリップなどのように年ごとに新しい球根を植え付ける必要はありません。「ところざわのゆり園」では、植えて3年ほどは球根に勢いがあるので良い花が咲くそうです。

- モナ

- ラジオ

- カステロ

- スターファイター

- ネロ

- アルマータ

- アカプルコ

- ゴールデントーチ
ゆり園は毎年、花が見頃を迎える6月上旬から7月上旬あたりまで営業しています。残念ながら今シーズンは終わってしまいましたが、来年また美しい花を咲かせようと手入れを行っている最中です。
来シーズンには、みなさまのお越しを心よりお待ちしております。
取材協力:ところざわのゆり園 359-1153埼玉県所沢市上山口2227
日本には多くのユリが自生しており、万葉集に詠まれるほど古くから愛されていた花です。大きな花を咲かせて初夏から初秋の庭を彩る花とあって、現在でも大変人気のある植物です。その姿はよく知られていても、どんな花なのかはあまり知られていないかもしれません。
そこで、「ユリがもっと好きになる(かもしれない)豆知識」をお届けしましょう。
ユリの名の由来は?大きな花が風に<ゆる>、あるいは球根の鱗片が<より>重なるところから<ユリ>に変じたといわれています。漢字の百合も、鱗片が幾重にも重なり合う様子からきたとされます。 |
ユリの分布は?ユリ科ユリ属のユリは、北半球の亜熱帯から亜寒帯にかけて96種が自生・分布しています。日本にはこのうち15種(テッポウユリ、ササユリ、ヤマユリなど)が自生します。その半数は日本の原産種。日本のユリは野生のままでも観賞価値が高く、世界的に高い人気を誇っています。 |
球根が明治時代の主要な輸出品目?日本では江戸時代から江戸・染井の植木屋がユリの品種改良を進めていました。明治時代になると、これらの園芸品種が欧米に紹介されて大評判に。ユリの球根は主要な輸出品目となって、外貨獲得に大貢献しました。 |
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ユリ根は日本の伝統食
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花弁は3枚?
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日本原産のユリがキリスト教の行事の必須アイテム?純白色のテッポウユリは日本原産。それが19世紀にヨーロッパやアメリカに導入されると一躍注目を浴び、ヨーロッパで古くから栽培されてきたマドンナ・リリーにかわって復活祭の花イースター・リリーとして用いられるようになりました。テッポウユリは今や、キリスト教の行事や儀式に欠かせない花となっています。 |
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ユリは存在感のあるお花で、落葉樹の下などに植えるとお庭が華やかになります。お庭を夏の装いにする重宝な植物ですから、栽培に挑戦してはいかがでしょうか。
庭植えの球根の植え方を皆さまにご紹介しましょう。
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風通しと水はけの良い場所に植えましょう。土質は選びません。 |
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球根は秋に植え付けます(寒い地域では春植え)。30~40cmほど堀り起こし、苦土石灰や腐葉土、緩効性化成肥料を入れてよく混ぜます。球根の高さの3倍程度の深さに植え付けます。植え付け時の水やりは不要です。 |
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上に腐葉土やワラを敷いて球根を乾燥から防ぐとともに、冬の霜からも守ってやります。 |
基本的に、庭のユリは庭で楽しんでいただきたいのです。
ユリは葉などで光合成して得られた養分で球根を充実させます。翌年に美しい花を咲かせるためには、茎に十分な葉を残して球根に栄養を与えなければなりません。切り花で楽しむ場合は、株に茎を長めに残すように切ってくださいね。
夏の観光シーズンがやってきました! 自然の中で色鮮やかな花々を撮る機会も増える時季ですね。花を撮る時には、アングルを変えただけで花の見え方や背景の見え方が大きく違ってきます。
下の左の写真は、ハイアングルでユリを写しました。花の表情をしっかりと捉え、ユリ畑の奥行き感も伝わってきます。
中央はミドルアングルからの写真で、真横から見た花の形が印象的です。背景に空と木が入って、高低差のあるユリ畑の広がりが感じられます。
右はローアングルで、花を下から狙いました。光に向かってたくましく咲くユリの生命力が感じられる1枚になりました。大きく広がる空と雲がユリの色を引き立てます。
同じ一輪のユリを主役にしていても、アングルの違いで印象の異なる写真に変わるのです。これもカメラの面白さですね。






















