talk! talk! talk! 書道家・武田双雲さん


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Pleasure 楽しみ

“開示たがりや”だったからこそ 今の武田双雲がある

僕、基本的に見せびらかしたがりやなんで……あれ、合ってます? 見せびらかす、びらかす、そんな日本語ありましたっけ? というか、“びらかす”ってなんですかね。びら、びら……考えたらわからないですよね。どっから来た言葉なんでしょう。

(笑)なんでしょう。“見せびらかす”は見せて自慢することですよね。“びらかす”は、ひけらかす、開く……開示する? 違いますね、たぶん。

あはは、開示ってえらくかっこいい言い方ですね(笑)。そう、僕“開示したがりや”なんですよ。略して“開示たがりや”。小さい頃からそういう性格でしたね。小学生の頃、「た」という字をずっと書いていて、ある日自分の中で最高の「た」が書けたと思ったときがあったんです。うれしくて、それを全クラスに見せて回ったんです。でも誰も相手にしてくれなかった。先生も「あぁ、うまいな」で終わり。「そうじゃなくて、この角度とか、文字の間隔とかもう一度見てくれ!」って言っても誰も理解してくれなかったですけどね。
だから写真も撮ったら人に見せたいんですよね。子供を撮ったら生徒さんにデジカメを回して「ほら、かわいいでしょ!」って見せたりしていますからね。そういう意味でもすぐに撮ったものが見られるデジカメは楽しいですね。

人に見せたいというのは、反応が返ってくるのが楽しいというのがあるんでしょうか。

それはあるかもしれませんね。何か見つけたら黙っていられない、リアクションしてもらいたいんですよ。うちの家系はそういう遺伝子を持っているんだと思うんです。だからもうこの性格はしょうがない。両親もいちいちリアクションが大げさだったりして、僕もその影響を受けてこの性格になったんだと思っていたんです。でもこの間、うちの子が何かを見つけて「ぶおお!」って大きいリアクションを取っているのを見て、遺伝子だと悟りました。自分のおならの音にびっくりして大げさなリアクションしたりとかね(笑)。

書道家・武田双雲さん

物心つく前から(笑)。

そう、だから遺伝子ですよ。でも、だから今、僕は書道家をしているんだと思います。なんで武田双雲をやっているのかって“開示たがりや”だからですよ。「こんなの書いたから、すごいのができたから見てくれー!」って。普通、書道って“内”に向かうものなんですが、僕は常に“外”に向けて書いてきたんです。僕がもしストイックに自分の中でああして、こうしてって書いているだけだったら、こういう形で世の中に出てはいなかったと思いますよ。こうやって取材を受けたりするのも大好きですしね(笑)。

お話されていて、とても楽しそうです(笑)。

いやぁ、楽しいですね!前は誰も相手にしてくれなかったのに、今は話したことを記事にしていただけるんですよ!しかも今回は撮った写真まで見てもらえるんですよね!
こんな性格ですから、学生時代や会社勤めをしていた頃はやっぱりちょっと浮いていたかもしれないですね。いわゆるアーティストという肩書きになって本当によかったですよ。水を得た魚と言いますか、前は理解されなかったようなことをやっても「さすが、アーティストっぽいですね」って言ってもらえたりする(笑)。疎外感を感じることもありましたが、それでも見せびらかすことを続けて来たから、今楽しくいられるんだと思っています。