Pleasure 楽しみ
写真を見てイマジネーションが膨らむ=写真を読む
どんなときに写真を撮っているんですか?
普段からカメラを持ち歩いているので、いいなと思ったときに撮っています。わざわざ撮影に行くことはないですね。というのは、あまり構えて撮りたくないんですよ。スナップ写真が好きなんです。だから三脚も使わないし、できればスピードライトも使いたくないんです。光もそのままの状態で、そのままを残したいと思っちゃうんですよね。
母親の写真もそうなんです。昔のものがそのままの状態で残っている。綺麗なモデルさんが綺麗な衣装を着てライティングをバチっと決めて撮った写真ですって見せられるより、昭和40年の新宿の写真ですって見せられたほうがグッとくる(笑)。
バッキーさんが思う写真の1番の魅力は、やはりそのままの状態を記録して残しておけるという部分なのですね。
ええ、だと思っています。記録として残せるものは映像という形もあるけれど、写真の魅力はその一瞬だけを残しているという部分だと思うんです。瞬間だけだから見たいという気がするんです。たとえば僕はブレてしまった写真って好きなんですよ。これは何が写っているの? これはどういう表情だったの?ってわからないから見たくなる。
はっきりわからないことがいい?
わからないというか、想像を膨らませてくれるものですね。小説はただの文字だけですが、すごくイマジネーションが膨らんで面白いですよね。でも映画化されてしまうとがっかりしてしまうことがある。写真も同じで、見ていてイマジネーションが膨らむんです。モノクロ写真だとさらに面白いです。何色だったのかなって思ったりして。うん、まさに写真は本を読むのと同じです。“写真を読む”ですね。
では、よく撮った写真を見返したりするんですか?
見ますね。パソコンに取り込んで大きな画面で見るのが好きです。写真を好きに並べてスライドショウを作ったりもしています。BGMをつけることもできるんですよ。そのスライドショウを見ていると飽きないんですよね。1時間でも見ていられる。ほんとうに自己満足以外の何ものでもないですね(笑)。
これぞ趣味、という感じですね。
人様が見たってきっと何これって思うでしょうね。でも僕は楽しい。これはあの冬の日に撮ったんだとか、このときの空はどうだったなとか、写真は自分の中で楽しければいいんです。プロだとそうはいかないんでしょうけどね。申し訳ないけれど僕はプロじゃなくて良かったと思います。もちろん技術がないからプロにはなれないですけど、ただ好きで撮れる、下手でもなんでもいいから自分がいいと思える写真が撮れるというのが素人の喜びだと思いますね。
人のことをとやかく言うつもりはないんですけど、長く写真を撮っていると、カメラの性能だとかスペックだとか、技術面ではライティングがどう、絞りがどう、シャッタースピードがどうとか、細かい部分を言いたくなるんですよね、特に男性は(笑)。そうじゃなくて、自分が楽しいもの、いいなと思ったものをどんどん撮って、自己満足で楽しむことが1番いいんじゃないかなと思います。

