talk! talk! talk! レポーター・竹内海南江さん


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違う文化の国で失礼にならないように カメラを向けるときはマナーを守って

珍しく(?)人物が写り込んでいる1枚。魚を干す作業をしているようだ
珍しく(?)人物が写り込んでいる1枚。
魚を干す作業をしているようだ

一回のロケでどのぐらいの枚数を撮られるんですか?

だいたい100枚ぐらいでしょうか。撮れるときは200枚~300枚ぐらい撮ることもあります。でもそれはスケジュールがきつくないときですね。スケジュールがきついときはそんなことをやっている場合ではありませんから。あとは気象条件が良くないとなかなか撮れないですね。雨続きのときは、ほとんどカメラを出さずに帰ってくることもあります。

撮影の合間に天気が良ければ撮る。

はい、もちろん撮りたいものがあればですが。カメラマンが風景撮りをしているときはリポートがないので少し時間が空いたりするんです。そういうときに撮ったりするのですが、その風景のベストポジションはカメラマンがいるので邪魔にならないように、横や後ろでちゃちゃっと撮る。だから結構フォーカスがブレていることもありますよ。

被写体は風景が多いのですか?

そうですね。自分が写真を撮られるのが苦手なんです。だから人物が撮れないんです。「きっとこの人も嫌だろう」と思ってしまう(笑)。
それから、海外に出て雰囲気が良いと、つい近くで農作業している人や売り子をしている人を撮ってしまったりする事もあると思うのですが、何も声をかけないで隠し撮りみたいにパっと撮ったりするのはやっぱりよくないですよ。私が嫌だから余計にそう思うんです。だから私は、よっぽど仲良くなった子供たちとか以外は人物でも後ろ姿で引きで撮るぐらいですね。

急に撮られたら、中には怒る方もいるでしょうしね。

怒りますよ、すごい剣幕でつめよって来る人もいますから! そういう経験もふまえて人物写真は少ないですね。
これまでいろいろな国の文化を見てきましたし、いろいろな考えを持った方にも会いました。こちらがお邪魔させてもらったり撮影させてもらっているのだから、やっぱりその国のルールやマナーは守らないといけないと思うんです。そうしないと後から来た日本人が嫌な目に合うんですよ。私たちがマナーの悪い行動を取ると、「日本人はみんな失礼だ」という風に見られてしまうんです。そうすると次に繋げられなくなってしまうんです。
そうならないように、いつも「日本人は良い人だね」「ジェントルマンだね」って言ってもらえるように心掛けてその国々を訪れているので、私が写真を撮る事でも失礼にならないようにという気遣いはいつもしています。

ゴミ箱に夢中!? 生活に密着し働くものに惹かれる

口にポンとゴミを入れるようになっている
口にポンとゴミを入れるようになっている

特に撮りたいもの、ついカメラを向けてしまうものはありますか?

撮りたくなるというよりは向こうから「撮って」って呼ばれる感じがします。ピンと来るというか。たとえばお店のディスプレーとか電車とかオートバイとか、普通に街角にあるもの、普段あまり気にかけないようなものが気になりますね。たいがいなんてことないものなんですけどね。

なんてことないもの?

なんというか……最近はゴミ箱が好きなんですよね。すっごく好きなの、ゴミ箱(笑)。

各国のゴミ箱がどんなものかを見てみたいということですか?

いえ、いろいろな国のゴミ箱が見てみたいということではなくて、ゴミって人間と凄く密着しているものだと思うんです。だから何となく人間臭さが出るんですよね。うまく言えないんですが、ゴミ箱に関わらず消火器とか、自動車とか、オートバイとか、標識とか信号機とか、生活に深く関わっている道具なんだけれど当たり前にあって見ているものに惹かれるんです。

人間のために働いてくれるもの。

そうです、そうです。あとは働く車もいいですね。掃除をしている清掃局の車とか、トラック、クレーン車も好きなんです。工事現場なんてずっと見ていて飽きないですから。
同じ働くものでも、新しいものと使い込まれているものだとやっぱり使い込まれている方が好きですね。特に、古いのだけどちゃんと手入れされているものを見かけたりすると、ものなんだけど生命力があるように感じるんです。それで、これはベトナムの公園にいたペンギン。

置き物ですか?

これがゴミ箱なんですよ。ゴミ箱を撮るというと、凄く汚いものを想像するような目で「ゴミ箱撮るんですか!」なんて反応されるんですけどね、でも違うんですよ。ちゃんと働いているゴミ箱はかわいいんです。これだったら子供も大人もみんなゴミを入れるでしょう? 雨風にさらされてハゲているのもまた味わい。
こういうものを見ると「あー、素敵なゴミ箱ー!」なんて言って走って撮りに行くんです。周りからはいつも「また変なの撮ってるよ」「いったい何を撮っているの?」って言われてますけどね(笑)。

悩むなら動いてしまえばいい! 食わず嫌いをせず、とにかくなんでもやってみる

レポーター 竹内海南江さん

先程、この仕事は前に進んで行く事が大事だとおっしゃっていましたが、それはなぜですか?

元には戻れない、やり直しのきかない仕事ですから。スケジュールが決められていて、その町を出てしまったら「あ、撮り損なった!」なんて言っても戻れないんです。一筆書きみたいにビューンと行って帰って来なくてはいけない。やり残しがあってはいけないんです。
そういう仕事をしていると、自分の行動も考え方もどうしても段取り良く一筆書きになってきちゃうんですね。

そういう生活が苦になったことはないのですか?

全く無し(笑)!もともと後ろを振り返らない性格なんです。考えたり悩んだりして立ち止まるぐらいならとりあえず動いてしまう方が早いと思うタイプですから。だって時間がもったいないでしょう?悩んでも悩まなくても、決断を下すのは結局自分。その結果がどうであれ自分で責任を取ればいいだけのことだから、だったら時間を無駄にしたくはないんです。

このレポーターの仕事はそういう意味で天職なのかもしれませんね。

さあ……?他の仕事をしたことがないですし、そういうことを考えたことがないのでよくわかりません。だいたいこだわりもないんです。“こだわらないのが私のこだわり”っていうぐらいなもので(笑)。
ただ機会があれば、どんなことでも食わず嫌いをしないでやってみることにはしています。「世界ふしぎ発見!」も「やってみませんか?」「やります」と言って始めた仕事なんです。出来たら出来たでいいし、自分に合うか合わないかは後から結果としてついてきますから。最初から結果を予測して動くくらいつまらないことはないですよ。

「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターは17年以上になるそうですね。そうやって始めたことが、ここまで長く続けてこられたということに何か思うところはありますか?

続けることが目的ではないのですが、継続するということは力になるのではと思います。だから、やり始めたらとりえず長く続けたいと思っています。どうなるのかはわかりませんが、とりあえず長くやっているうちにおのずと結果が出てくると思いますし、そうすれば何かおまけもついて来るのではないかと思っています。

「世界ふしぎ発見!」については、何か素敵なおまけはついて来ましたか?

いや、まだまだ!まだまだ、まだまだですよ。まだまだ、まだまだ……。

(笑)まだまだ、ですか?

ええ、全然ですよ。まだ入り口に立ったばかりくらいだと思います。だからね、これからもどんどん継続あるのみですね。