talk! talk! talk! 芸人・木村祐一さん


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ニコンWEB版「写術」披露

プジョー306
ゴミ捨て場の貼り紙
バランスが変なチェーン

では、持って来て頂いた写真の解説をお願いいたします。

はい。では1枚目。これはただの車自慢なんですけど。プジョー306ですね。これ買って車屋が持って来たときに左後ろの洗濯機にいきなり当ててしまったんですね。ショックでしたね。何回も入れ直しさせました。

(笑)修理はしてもらったんですか?

してないです、そんなへこんだりはしていないんで。あんまりそういうとこに過敏ではないんですよ。この車ではないんですけど、前にも当てられたことがあって、そんときも別にもうええわって言ったんですよ。相手は「こちらが100%悪いのにですかー」って言ってましたね。右の自転車のハンドルにかけてるのはくつしたですね。ここに洗濯機があるんで窓から洗濯物入れたり出したりするのでたまにポローンて落ちるんですよ。で、下にべちゃーてなって、これはそのままハンドルに干してある。

次の写真は。

これはゴミ捨て場にカラスが来るからこういう貼り紙をしているんでしょ。なのにカラスがお願いしているのはどうなんだと。どういうことなんやと。カラスはゴミが無くなったら困るはずなんですよ。なのにカラスがお願いしているっちゅうのは、ほんまはカラスもゴミを荒らしたくはないんだという考え方なのか。「ケイレイ!」「オネガイシマース」って。メスとオスに分かれてるのもなんか腹立ちますね。なに性別分けとんねんと。

では最後の写真を。

一見普通なんですけど、よーく見ると真ん中あたりに1個あまってるんですよ。これどういう事なんでしょうね。こっから縦にチェーン張るのもバランスが変ですし。これ、なにあまっとんねん、という感じですね。

写術は「楽譜に写真を並べてその楽曲を演奏している感じ」

写真は普段からカメラを持ち歩いて撮っているんですか?

いや、持ち歩いてはないです。歩いてて、「あっ」て思ったときにメモしておいて、次のイベントの前にまとめて撮りに行く感じです。
年に1度やってるんですけど、毎回5、600枚ぐらい写真はたまるんですよ。で、撮っていくうちに必ず1枚、基準になる写真が出て来るんですよ。それさえあったらOKっていうのが。必ずしもその写真がウケるわけではないんですけど、自分の中でそれが今回のテーマみたいになるんです。

見せる写真の順番などもそれで決まるのですか?

順番は決まってないですね。舞台上で適当に並べ替えて見せたりしてますから。途中でちょっとテンポアップしたいなってときにシリーズものを並べてみたり、昔のをひっぱってきて入れたり、その場の感じで。

それはお客さんの反応によって替えるんですか?

いや、お客さんの反応もありますけど、基本的には自分の気持ちですね。かなりの枚数を見せるので、1枚1枚ってよりも1セットごとにやる感覚なんです。写術はね、1枚の楽譜があって、そこに写真を並べてその曲を演奏するイメージなんですね。ここはアップテンポに、次は静かなとこ、ここでサビをもってこようみたいな感じ。
さっき言った基準になる1枚っていうのが楽曲全体のイメージなんですね。で、ある程度なんですけど主旋律みたいなものを決めて、何楽章かあって、あとはそれをどう組み合わせるかっていうのは舞台上でやる。

でも、自信作がまったくウケなかったり、意外なものがウケることもあるんでしょうね。

それはありますね。でも別に悲しいとか腹立たしいとかはないですよ。あ、そういうのが好きなんやって思うぐらいで。まぁ写術の場合は自分の客ですからね。少々大人しいお客さんでも淡々とやりますよ。

大人しいお客さんが多いのですか?

そんなこともないんですけど、あんまりキャアキャア言う感じのお客さんではないですね。だって終わってから、楽屋口でだーれも待ってないですもん。出し物に興味があって個人に興味がない、そういうお客さんだからいいですよ。

写術師、木村祐一 これからも写術の道を行く

芸人 木村祐一さん

写術で今後、目指しているもの、やってみたいことはありますか?

まだまだ撮り残した地域が都内でもあるので、そういう所を回って撮りたいです。地域によって雰囲気も全然違うし、海外でもいつか撮ってみたいですね。僕が見て面白いことも、向こうではあたりまえだったりするのかもしれないし、そのへんの所もどうなるのかやってみたいですね。

これからも写術はライフワークとして続けていくんですね。

そうですね。写術はもうすぐ10年になるんですよ。だからなにかひとつできたらいいですね。今年は六本木ヴェルファーレでやらせてもらったんですけど、場所的にもね、武者震い的なものが得られましたんで。次はホテルとかで写術ディナーショーとかね。食器カチャカチャ言わせながら(笑)。

やっぱり舞台が好きなんですね。

それはもう、自分の言いたい事を言えるわけですから、テレビでクイズ答えてるのとは違いますよ。テレビも楽しいですけど、あれは呼ばれてる感じなんですね。だからクイズ番組で100万円獲るよりも舞台で写真1枚紹介するほうが楽しい。

やっぱり芸を見せる場というのは舞台?

そうですね。舞台の上が一番素の自分を見せられるし、楽しいし。
我々芸人っていうのは常に新しくソフトを作って持ってないとダメですよね。それを発表させてくれるハードの部分を会社が与えてくれるわけですから、多くのソフトを持ってる方が得なんですよ。特に、テレビよりも舞台、生のお客さんに対応できるものをどれだけ持っているかってことが大事ですね。テレビは放送されたらおしまいですし、どう思われてるのかリアルにわからないからそればっかりだと自分を見失ってしまうんですよ。そういう意味でも舞台は続けていたいし、舞台で耐えられるものを作り続けていかないと、ということでしょうね。

たとえば、若い芸人さんが木村さんのようにカメラを使って舞台をやるのもいいんですか?

やってもいいと思いますよ。ただ、今はキム兄とかぶるからって誰もやれないんじゃないですかね。でもかぶるとかじゃなくて、カメラを使った芸として確立してやればいいんですよ。ダウンタウンの松本さんだって自分で撮った写真ではないけど、一言コメント付けてライブやったりしてますから、写真と笑いというのはありなんですよ。

写術という、新たな笑いのジャンルができるかもしれないですね。

そうですよ。僕はもう写術師として名乗ってますけど、2代目写術師を名乗る奴がいてもいいでしょう。弟子になるとかなくていいですよ、僕も僕もって名乗って写真始めたらいいと思いますよ。そうなればね、きっとカメラ業界としても喜ばしいことなんじゃないですかね(笑)?