ミュージシャン
坂本美雨さん
“坂本龍一 featuring Sister M”としてその正体を明かさずにデビュー。透き通るような歌声に多くのファンを惹きつけ話題を呼んだ。以後、ミュージシャン・坂本美雨として活動を始め、歌だけでなく、写真・文章、アクセサリープロデュースなど様々な形で自らの世界観を表現している。
今回は表現方法のひとつだという写真についての話を交えながら、才能溢れる美雨さんの魅力をたっぷりとお伝えします。
プロフィール |
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自分にとって歌うことは いちばん自然な表現方法
歌手になろうと思ったのはいつ頃ですか?
“Sister M”として歌ってからですね。
それまでは別の夢があったのですか?
夢というほどではないんですけど、自然に音楽には関わるだろうと思っていました。音そのものを作る人になりたいとも思ったし、CDジャケットにも興味があって、ほんの少し、グラフィックの勉強をしていました。両親と一緒に仕事をしているクリエイターを見ていましたから、自分が音楽に携わる方法として、すごくイメージしやすかったんでしょうね。
“Sister M”として歌った時は、ご両親がミュージシャンということで、プレッシャーや気負いはありませんでしたか?
いえ、まったくなかったです。そもそも、“Sister M”の時は、状況を自分ではあまりよくわかっていなかったんです。この曲がシングルとして発表されるとかドラマの主題歌になるとか誰も言ってくれなくて、「試しに歌ってみる?」っていうような感じだったので、まったく何の気負いもなかったですね。それにしてはレコーディングの時、人がいっぱいいるなぁって思いましたけど(笑)。
でも、その曲をきっかけに歌を歌っていこうと思うようになったんですよね?
それまでは別に「私っていい声」なんて思ったことはなくて……。それが、実際に自分の声が音楽になり社会に流れて、いろいろな人に「いいね」って言ってもらえてから、価値観が変わったというか、選択肢が増えた気がしたんです。今まで「歌手になる」っていう選択肢を閉ざしていたのに、それがいきなり広がった。“Sister M”をやってみて、自分にとっていちばん自然な表現方法がやっと見つかったと思いました。
気負うことなく、自然な形で今の仕事を選ばれたんですね。
そうですね。“Sister M”の時はまだ高校生だったので、始めは休みのたびに東京に来て仕事をしていました。卒業してからだんだんと東京に来る期間が長くなってきて今に至る、という感じですね。
写真を撮ることで 「記憶にとどめたい、残しておきたい」

- 数多くある空の写真は日記のように撮影しているとか。
「これは東京の空でしょうか……」
写真を撮るようになったのはいつ頃からですか?
撮るようになった時期やきっかけは、まったく意識の中にないですね……たぶんフィルムコンパクトカメラを持ち歩くようになったのが始めだと思うんですが、覚えていないです。今はいつも持ち歩いて、月並みですけど、空を撮ったりしています。この空模様は今撮らないと二度と出会えないんだって思って。
撮っておかないと、と思う?
自分の記憶にとどめておきたい、残しておきたいっていう思いがすごく強いですね。そしてその風景を誰かに伝えたい。

- 「坂本家の姫、タビちゃん。
窓際が特等席。
毛繕いを連写したうちの一枚です」
美雨さんのオフィシャルホームページにお気に入りのものなどを撮って掲載されていますね。
そうですね。自分が綺麗だなぁって思ったものや、気になったものを分けてあげたいという感じだと思います。
写真以外にも、歌はもちろん、詩や文章など様々な形で表現活動をされていますね。
そうですね。でも私にとっては歌も文章も写真も違いはなくて、すべて同じところにあるんですよ。形にして残しておきたい、それを見せたい、そう思ってやっていたら、たまたま違う表現方法になっていただけなんです。ただ、そのとき表現したいことがいちばんうまく伝わるような表現方法を、自分で無意識のうちに選択しているんだろうなぁとは思いますね。


