俳優
川崎麻世さん
10代の頃に写真と出会ってからカメラに夢中になったという俳優の川崎麻世さん。劇団四季のミュージカル『CATS』への出演を射止め、舞台俳優としての才能を開花。以後、数々の舞台で多くの観客を魅了してきた。その他にもテレビドラマやバラエティー番組、映画など幅広く活躍を続けている。
いつも必ず持ち歩いているというカメラについて愛用のD100を握りながら熱っぽく語ってくださった麻世さん。その思いをたっぷりとお聞きした。
プロフィール |
|---|
撮られる側として出会ったカメラ 「思っていたものより奥深かった」
カメラと出会ったのはいつ頃ですか?
10代の頃、芸能界にデビューしてからです。カメラとの出会いというと、最初は撮る側ではなく撮られる側だったんですよね。それから、スタジオでの撮影の合間などに、ちょっとファインダーを覗かせてもらったりするようになって、カメラに興味を持つようになったんです。
ファインダーを覗いてみた時に、何か感じるものがあったのでしょうか?
そうですね。何かこう……別世界というか、今まで自分が肉眼で見ていた世界がファインダーの中にあるわけですよね。これがどう写真になるんだろうって思いましたね。それから、実際に仕上がった写真を見て、あっ、自分はこんな風に写っていたんだ、どうやったらこんな風に撮れるんだろうって考えたりしてましたね。
その後、東京工芸大学の画像技術科に入学されていますが、これは写真を本格的に学ぼうと思われたのですか?
もともと絵やデザインが好きだったんです。それで、たまたまその時つきあっていた仲間も絵が好きだったので、じゃあ一緒に入ろうかっていうことになって(笑)。僕自身、芸能界とはまったく関係ない世界で自分の趣味を広げていきたいという思いがあったんでしょうね。もちろん写真の勉強もできるとは思いましたけど、入学するまでは一眼レフカメラってものを手にしたことはなかったんですよ。
では、大学に入学されてから本格的にカメラを始められたのですか?
そうです。ちょうどその頃、当時月刊平凡のカメラマンだった山野辺さんという方にニコンFEをもらったんです。それから撮影を始めるようになって、どんどん興味が深まっていって。スタジオでライティングを勉強したり、暗室に入って自分で現像したりしましたね。ライティングはちょっとした角度の違いで陰影がすごく変わってね、面白かったです。あとは、暗室で焼く時に色みを強調したりボカしたり、それでポスターのように加工したり。今はコンピューターで出来ますが、当時はそんなにメジャーではなかったから、それはすごく楽しかったですね。
実際に写真を撮ってみて、いかがでしたか?
思っていたより奥の深いものでしたね。まずフィルム選びから始まって、シャッタースピード、露出、絞りを被写体に合わせて変えて撮るでしょ。ちょっとの違いでまったく写真が変化してしまうのにはへぇーって思いましたね。でも、この設定でやればこう撮れるんだなって思ってやってみても、思ったように撮れないんですよ。逆に、思った以上によく撮れたものもありましたけど(笑)。でも、自分の思い通りにいかずに、それはどうしてだろうって考えることがまた楽しかったんですよ。
「カメラを持っていない時は 寒い日にコートを着ていない感じなんです」
カメラはいつも持ち歩いていらっしゃるそうですね。
そうです。カメラバックに入れて、車にもあと2台ぐらい積んでますよ。何か感じた瞬間だったり楽しいことっていうのは写真に残したいんです。だから、「あ、今ここだ!」と思った時に、「あー! なんでだろう。なんで今ここにカメラがないんだろう!」ってなるのがイヤで。
撮れなかったことがくやしい。
とにかく写真に残しておきたいんですね。カメラを持っていない時の自分ってね、寒い日にコートを着ていないみたいな感じなんですよ。
体の一部のようですね。今日はどんなカメラをお持ちになっているんですか?
D100です。実はこのD100は2台目なんですよ。最初のD100は夢中になりすぎて、買って1か月ぐらいずっといじっていたら、妻のカイヤが隠しちゃったんです。それで、結局また買って。
カイヤさんが怒るほど夢中になってしまったと(笑)。D100の使い心地はいかがですか?
軽くていいですね。ニコンだと銀塩用レンズでも使えるのでいろいろ試しています。
最近は比較的にデジタルカメラを使うことが多くなりましたね。現像代がかからないし(笑)。一回、一回見て、消したいものは消せますからね。あと、露出やシャッタースピードの勉強ができるからいいんですよ。デジタルカメラの使い方がまだまだわからないので、撮っては見て、「このぐらいのシャッタースピードでこう写るんだ」ってやってます。
FEは使っていないんですか?
いや、使っていますよ。やっぱりいちばん思い入れのあるカメラですから。自分で焼くことはなくなりましたけど、できあがるまでワクワクするんです。あの感じはやっぱりいいですね。



