第177回TopEyeフォトフォトサロン

入選

「Navy Sentimental」 竹本 希

講評

セーラー服の青がとても印象的な作品です。コメントには「青春」という言葉が書かれていましたが、まさに「青春」が見事に、大胆な構図によって切り取られています。「青春」とは限られた年齢、世代をさす場合が多いものですが、この作品は違う世代(たとえば私のような中年)が目にしても、ホロっとする普遍的なものを感じさせます。

「夢と現実」 前迫 あかり

講評

ちょっと不思議な写真です。スナップ写真でもポートレートでもありません。物撮りということになるのでしょうが、正確にはそれとも少し趣が違います。セッティングして撮ったはずですが、果たしてこの美少年は誰?左下の風景写真的なものは何?と疑問が湧いてきます。わからないけど、ぐっときます。だから素敵です!

「ふたり」 大石 弥生

講評

美しい!の一言に尽きます。人生にはさまざまな時期がありますが、間違いなく思春期は人生の美しい季節です。その中にある者たちがそれに気がついていないからこそ、とも思います。ガラス細工のように薄く、繊細で、それでいて鋭く、だから壊れてしまいそうな儚さに満ちています。そんなふうに強く感じさせる一枚でした。

「虚光のソナタ」 中村 彩乃

講評

コメントにはピアノの演奏中で「スポットライトの影がスクリーンに当たっている様子」とありました。つまり、実際の影が別のものに反射したところを捉えています。その方法により、現実との差異が生まれました。どこか遠い日、幼い頃の記憶を目にしているように感じられるのは、そのためでしょう。

「手紙」 梶川 玲奈

講評

まずは場所が素敵です。こんなにフォトジェニックなところ、なかなかあるものではありません。二枚組ですが、横に並べるとつながって一枚写真にも見えてきました。ラブレターでも渡しているの?という感じですが、実は鼻水がでた友人に、ティッシュを渡しているとのことです。現実なんてそんなものです(笑)。