新宿ニコンサロン 2017年4月

菅野 ぱんだ 写真展

写真
Planet Fukushima
3/28 (火) ~4/10 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

実家である福島を撮りはじめて以来、私の視界には遠景、中景、近景という三つの層が形成されるようになる。それは三つの違う次元といってもいいかもしれない。たとえば近景に人間がいて遠景に風景があり、かつてそれらは同じ空間に一緒くたに存在していたはずなのに、あの事故をきっかけに今では放射能という異物によって遮られてしまっている。そしてその目に見えない中景はこの先もずっと私たちと風景の間に居座りつづける。そんな分断された空間を意識するかたわら、六年の歳月を経て最近あらたに気づいたことは、それは人によって時間の感覚が違うということである。速かったり遅かったり、長かったり短かったり、切れ切れだったり、あるいは一挙に溯行して震災以前に戻っていたり…。時の流れが違うということは、あの震災の意味も人それぞれだということであり、むろんそれは福島以外のどの地域の人々にとっても時の概念、そして震災に対する思いは個々に異なるものだろう。ただ現在の福島という空間における目に見えない中景(異物)の存在が、それぞれの時の感覚に特別な影響をもたらしている気がしてならない。  (菅野ぱんだ)

カラー・モノクロ約40点。

作者のプロフィール

菅野 ぱんだ(カンノ パンダ)
2001年NYU Film Production課程修了。02年に帰国以降、ポートレート、ランドスケープを中心に活動。生まれ故郷である福島県伊達市霊山町は福島第一原発から北西に50キロほどのところに位置し、震災当時ホットスポットと呼ばれる高線量の地点がところどころ観測された。現在は東京と実家である福島を行き来しながら作品制作を行っている。
写真展に、98年「プライベートルームII―新世代の写真表現」(水戸芸術館)、01年「SEVEN ROOMS」(福島県立美術館)、12年「写真新世紀仙台展」(せんだいメディアテーク)などがある。
受賞歴に、第13回写真新世紀展2004荒木経惟賞がある。
写真集に『海、その愛...』『南米旅行』『パンダちゃん』『コパンダちゃん』(以上リトルモア)、『1/41、同級生を巡る旅』(情報センター出版局刊)がある。

第42回木村伊兵衛写真賞 受賞作品展
原 美樹子 写真展

写真
Change
4/11 (火) ~4/24 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

第42回(2016年度)「木村伊兵衛写真賞」(主催・朝日新聞社、朝日新聞出版)を受賞した原美樹子さんの受賞作品展。木村伊兵衛写真賞は、故木村伊兵衛氏の業績を記念して1975年に創設され、各年にすぐれた作品を発表した新人写真家を対象としている。選考は、写真関係者からアンケートによって推薦された候補者の中から、選考委員会が決定する。選考委員は、石内都、鈴木理策、ホンマタカシの写真家3氏と、佐々木広人(アサヒカメラ編集長)。

受賞の対象となった写真集『Change』(The Gould Collection)は、2015年に逝去したパリの写真集コレクター、クリストフ・クリゾンを追悼するために企画された、「グールドコレクション」シリーズの第1弾。原さんの写真と小説家スティーヴン・ディクソンの小説で構成されている。今回は長年に渡る作家活動と、原さんの持つ写真の力を評価された。

本写真展では、写真集に収録されている作品から約30点を展示予定。

作者のプロフィール

原 美樹子(ハラ ミキコ)
1967年富山県生まれ。1990年慶應義塾大学文学部卒業。1996年東京綜合写真専門学校研究科卒業。第13回キヤノン写真新世紀佳作、第8回ひとつぼ展入選。1996年に初個展「Is As It」開催。以降、国内外のグループ展や個展で作品を発表。2007年には、ニューヨークで個展「Blind Letter」開催。2014年には、ゲティ美術館(ロサンジェルス)で開催された4人の日本人写真家による「In Focus:Tokyo」展に長野重一、森山大道、瀬戸正人とともに出品。ゲティ美術館、ヴィンタートゥアー美術館他に作品が収蔵されている。

juna21 張 笑秋 写真展

写真
Time after Time -平静の市場
4/25 (火) ~5/1 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

今日の日本でも古い市場が存在している。市場で客と店主は物の売り買い以上の交流が生まれ、お互いの関係を深めていく。しかし時代の変化に伴い、施設の老朽化、衛生面の問題などにより、昔からある市場は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアへ変わり、生活の様子はすっかり変わってしまった。そして市場は衰退の一途を辿っている。
ひっそりとしている市場に入ると、かつては賑やかだったであろう昔の面影はない。現在の市場の厳しい状況の中でも、細々と営業を続けている店主らにとっては、今日も市場の時間は流れている。しかし、かつての面影は店舗の看板や店主の顔から感じ取ることが出来る。これらを目にした時、かつて繁栄していた市場にタイムトラベルしたかのようにその様子を想像することが出来た。今後も社会の発展に伴い市場の数が減少し、昔の雰囲気を感じるところはどんどんなくなっていくだろう。
私は外国人の視点から、日本の市場のもつ独特な美しさを表現した。これらは現在の日本の市場の佇まいに感動した私の視点である。  (張 笑秋)

カラー 35 点。

作者のプロフィール

張 笑秋(チョウ ショウシュウ)
1984年上海市生まれ。2008年上海工程技術大学 芸術設計学部写真学科卒業。同年同学同学部助教、16年九州産業大学芸術研究科造形表現専攻 写真領域修士修了、同年から同学同科造形表現専攻博士後期課程在学中。
写真展(グループ展)に、15年「フィラメント」(福岡県立美術館)、同年「交差する世界」(コニカミノルタプラザ/新宿)、16年「point」(福岡アジア美術館)、同年「島」(福岡アジア美術館)、同年「いち」(福岡市美術館)、同年第3回天神アートビエンナーレ「第二2回福岡・新世代アートフロンティア」展 」(福岡アジア美術館)がある。
受賞歴に、08年第9回上野彦馬賞「上野彦馬賞」、同年世界報道コンテスト(中国)入賞、09年中国第二回大学生芸術コンテスト二等賞、11年第一回上海青年写真芸術コンテスト最高賞、15年第16回上野彦馬賞最高賞「上野彦馬賞」がある。