大阪ニコンサロン 2015年6月

大阪写真月間 2015

写真
写真家150人の一坪展
5/28 (木) ~6/3 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

写真文化の発展と普及に寄与することを目的に、毎年6月1日の「写真の日」を中心とした期間に東京と大阪で開催されるのが「写真月間」である。「大阪写真月間」は2000年の暮れに「東京写真月間」(日本写真協会主催)の呼びかけに応じてスタートし、02年6月に初めて「大阪写真月間2002」を開催した。
今年の「大阪写真月間2015」は14年目となり、本年も大阪市内のギャラリーを使い、写真家約150人が1人一坪(1.8m四方)を使って展示する「写真家150人の一坪展」と、一般の写真愛好家が1人一枚を展示する写真展「私のこの一枚」の二つの写真展のほか、高校生による「ハイスクール・フォトアワード」、「小学生のための写真教室」、記念シンポジウムなどを併催する。
メインイベントである本展の特色は、写真を表現手段として作品を制作している人なら、作品内容や方法はもちろんのこと、年齢、性別、国籍、職業などに関係なく参加できるところにある。また、展示するギャラリーや壁面の場所も抽選で決定するので、いっさいの審査や選別は行わない。写真展にポリシーやテーマを求める人は、この何でもありの写真展に「展としてのポリシーがない」という異論を唱えることもあるが、80歳を超える超ベテラン作品の横に、孫のような高校生がはじけるような写真を並べる、そんなお好み焼き的「ごちゃ混ぜ感」が本展の魅力である。
この「写真家150人の一坪展」では、観客は内容も方法も異なる150の写真表現作品に出会うことになり、150の個性の中に、きっと気に入る作品があるはずである。

毎日新聞社 第34回土門拳賞受賞作品展
下瀬 信雄写真展

写真
結界
6/4 (木) ~6/17 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

写真

「結界」は仏教用語で、聖域を定めて結ぶ境界のことで、作者が自然に対する時のキーワードにした言葉である。古来我々日本人は多くの物に神が宿っていると考えてきた。人智を超える自然の力を感じるとそこに注連縄などを巡らせて結界地にしてきたのである。
実際に作者が撮影していても、むやみに自然に介入することはためらわれ、なによりその気持ちがどこから来るのか、我々と自然はどう関わって行けばよいのかを思索し続けたのがこのシリーズだという。
作者が写すものはごく身の回りのありふれた自然である。地方から一歩も出ることのない地味な写真家だが、その分ゆっくりと思索を巡らせることができたのだという。
毎年巡る季節にまた新しい発見があり、気がつけば20年余りの集積になった。その中から選んだ33点を展示する。
そして自然から生まれた我々はまたそこから学ぶほかはないのだという思いを作者は新たにしている。

受賞理由

「結界」は城下町・萩周辺の自然を繊細に撮り続けた大判フィルムによるモノクローム作品である。「結界」は自然を前にして人が恐れを抱き、祈りを感じる「空間」の一瞬を撮りためてきたもので、「生と死」をテーマに、自然の怖さと美しさを、2011年3月11日を経験した写真家として見事に写し撮り、見るものに驚きをもたらした。
なお、最終選考には下瀬氏の作品の他に大型カメラで沿岸を丹念にとらえた百々俊二氏の「日本海」、エネルギーをむやみに消費し、明るすぎる都会の夜の光景を撮り続けた松本コウシ氏の「午前零時のスケッチ」、そしてジャーナリストまで標的とされる昨今の情勢にも果敢にテーマを追う括目すべき新人 林典子氏の「キルギスの誘拐結婚」の3作品が残った。

作者のプロフィール

写真

下瀬 信雄(シモセ ノブオ)
1944年満州生まれ。67年東京綜合写真専門学校卒業。以後萩市で写真館を経営しながら、郷土の風土や暮らしに目を向けた独特の作風で作家活動をつづけている。80年杉道助記念・萩市芸術文化奨励賞受賞。86年山口県芸術文化振興奨励賞受賞。90年日本写真協会新人賞受賞。2004年山口県選奨受賞(芸術・文化・スポーツ功労)、05年伊奈信男賞受賞。09年第63回山口県美術展大賞受賞。
主な写真展に、77年「萩」、87年「凪のとき」、89年「風の中の日々」、96年「結界」、2005年「下瀬信雄の萩」「天地結界十年の歩み」、08年「国木田独歩没後100年記念特別番組・青春の置き土産」パネル展、13年「つきをゆびさす」などがあり、主な写真集・著書に、「萩・HAGI」(求龍堂)、「下瀬写真館の春夏秋冬」(エッセイ集・近代文藝社)、「萩の日々」(講談社)などがある。

juna21 オカダ・キサラ 写真展

写真
ⓒTOKYO 出会い頭の点動刹(てんどうせつ)
6/18 (木) ~6/24 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

作品に写っている人物は市井の人たちである。
昨今問題になっている肖像権やプライバシー権の問題に抵触する恐れもあり、だからこそ「ただ面白い一瞬がありました」という理由だけでの発表ではない。“決定的瞬間”以上の“なにか”を観てもらうためにはどうしたらいいのか、作者は日々模索している。
これからスナップ写真は難しい境地に立たせられていくと作者は考えている。秘密保護法、表現の自由の抑制、インターネットの普及によるプライバシー権と肖像権の侵害の恐れなど、さまざまな問題があり、作者たちスナップ写真家は情勢を見て、少しずつ発表の仕方を調整しなければならない時代になった。作者が一番恐れていることは、世間がスナップ写真を許さなくなってしまうことだ。
今あるこの瞬間を見返すのはずっと将来の人たちである。だからこそ作者は、歴史的価値のある写真を目指しているわけではないが、ここにあったという事実の、ほんの小さな小さな証明の1枚でありたいと撮影している。カラー28点。

作者のプロフィール

オカダ・キサラ
1988年東京生まれ。2010年武蔵野美術大学映像科卒業。12年東京綜合写真専門学校研究科卒業。11年第4回「1_WALL」ファイナリスト。11~12年Count Down Gallery桃園画廊運営・代表。
主な写真展に、09年「PhototacticBee」、10年「Count ZERO@Birthday」、12年「ぎざぎざら」、14年「©TOKYO -無限の東京ダンジョン-」などがある。

フジモリ メグミ 写真展

写真
hera
6/25 (木) ~7/1 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

「日常というものは奇跡なのかもしれない」という思いは、3.11以降、よりつよくなった。だれかに会って、風景に出会って、撮ることができた。それは当たり前のことではなく、とても劇的なことなのだ。
そんな日常のはかなさは、清らかで美しく、神聖で愛おしい、子供の頃の記憶と重なる。日常に居ることができるから出会うことのできる、「当たり前」を大切にすることからはじめたいと作者は思っている。
カラー40点。

作者のプロフィール

フジモリ メグミ
1986年東京都生まれ。
2008年日本写真芸術専門学校PFW科卒。
2011年 'petit GEISAI#15 準グランプリ受賞。
2013年より清澄白河・TAP Galleryに所属し、展示会やzineを主体に作品を発表。
2011年からライフワークとして今シリーズの制作を開始。
主な展示会に2011年geisai#15受賞者展(Hidari Zingaro/東京都中野区)、2013年「cynthia」,「thethis」,「rhea」、2014年「gaia」,「moira」,「hebe」(以上TAP Gallery/東京都江東区)、「ares」(東川町国際写真展旧秋山邸アートプロジェクト)2015年「nyx」「iris」(TAP Gallery/東京都江東区)、「anima」(PARK SHOP&GALLERY)、「phamilia」(ポパイカメラ)、「hera」(新宿・大阪Nikon Salon)などがある。