ニコンサロン bis 大阪 2014年1月

12/29 (日) ~1/4 (土)
年末年始休館

juna21 第15回三木淳賞受賞作品展
上田 順平写真展

写真
手紙
1/5 (日) ~1/15 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

写真

1998年11月28日。母は鬱病に苦しみ自らの命を絶ち、その10日後に父は母のあとを追った。父にとっては妻のいない世界なんて、生きる価値の無いものだったのだろう。
新しい家族ができて子を授かり、やっと両親を振り返ることが出来るようになった。両親から貰ったものを確かめて、思い出して、私は新しい家族に何ができるのだろう?と考える。答えは過去にあって、私の中にある。それは私の中に両親がいるということだ。そう考えると生きていて良かったなと思う。きっとこの手紙も届いている。(上田順平)
カラー52点・モノクロ6点。

授賞理由

写真展のタイトル「手紙」の宛先は、自死した両親への感謝と強く生きる決意を込めた父母へのメッセージである。予測もしなかった両親の相次ぐ自死。この悲劇的な体験をとおして夫婦愛、家族愛の意味を問うた優れた作品として高く評価された。
鬱病を患って自死した母の10日後、最愛の妻―母を喪った悲しみから父も自死。遺された作者上田氏(息子)は、受け入れ難い現実に立ち竦む日々であったという。やがて、部屋のあちこちに遺された父が描いた母の肖像画に自分が囲まれていることに気付く。愛情込めて妻(母)をモデルとして繰り返し選んできた夫(父)が遺して逝った作品群で埋まった自宅を撮り始めることになる。そんな作業をとおして、母を愛してやまなかった父、命を賭けて愛した父、そんな父母の関係を深い夫婦愛として受け入れるようになってゆく。そして自分に子が授かり己が父として新しい家族の形態をなしたとき、父母が遺してくれた純粋な愛のかたちに己も学ぼうと決意するのである。
しかし、実はこのとき作者の中で大きな変化がおきていたのではないか。それまで作者の母の前で立ちはだかっていたように見えていた父が亡くなり、作者が父を介せずに直接、母と語りあえることが出来る日となったのであろう。
母乞い物語りでもあるようだ。この文学的にも表現が難しい無意識に及ぶ心情を写真で直截に表現できたことは、見事な秀作と言える。

作者のプロフィール

写真

上田 順平(ウエダ ジュンペイ)
1977年大阪府生まれ。2002年ビジュアルアーツ専門学校・大阪写真学科夜間部卒業。

juna21 三木淳賞奨励賞受賞作品展
アラタンホヤガ写真展

写真
草原に生きる ―内モンゴル・遊牧民の今日
1/16 (木) ~1/22 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

20世紀末から内モンゴル自治区に住む遊牧民の伝統文化、昔からの生活様式や言葉が大きく変化している。
中国の経済成長を支えるため、石炭が大規模に露天掘りされ、地下水が枯渇し、草は育たない。広い範囲で遊牧生活が営まれなくなり、故郷を離れることを余儀なくされている遊牧民が増えている。それらと裏腹に、経済発展で、自動車、携帯電話やパソコンなどの便利な道具が遊牧民の生活に浸透してきた。彼らは自らこれを受け入れ、馬は車やバイクに、移動式ゲルは定住式レンガの家に変わった。
ナダムの祭りでは必ず競馬が行われる。昔は小さい子供が乗馬していたが、今は乗馬できる子供がいなくなり、しかたなく大人が乗るようになっている。このままでは伝統的な遊牧文化や昔からの生活様式が消えてしまいそうな危機感を覚えてしまうほどだ。
新しい文明の浸透。変化して行く遊牧民の何気ない日常生活。伝統文化。作者はこうした記憶の風景を次の世代に確かな形で残したくて、撮影を続けている。カラー約40点。

授賞理由

モンゴル人として、母国内モンゴルの現在―加速する社会構造の変化にともなって遊牧文化の崩壊状況―を捉えた優れたドキュメンタリーとして高く評価された。
アラタンホヤガ氏は、新潟大学大学院に留学し縄文~弥生文化を専攻した変わり種である。やがて自国の遊牧文化の現状に関心が移行する。新たに写真表現を学習し、母国内モンゴルにおける現在のモンゴル民族文化の記録に向かう。
内モンゴルは中華人民共和国の自治区。中国の拡大拡張経済の直中にあって、遊牧民の文化が急激に崩壊しつつある現状を、日常生活、ナダムの祭、自然風景などに記録している。従来のストレートなドキュメントの手法でありながら、性急に結論を導こうとせず、淡々と現実に密着した視線は、写真のディティールの読み込みを見る者に促す優れたスチールである。そして、この環境の激変は単なる内モンゴルの憂いにとどまるものではなく、我々もまた地球人として無関係でないことを教えるドキュメントである。さらに継続が望まれる仕事である。

作者のプロフィール

写真

アラタンホヤガ(Alatenghuyiga)
1977年11月中国・内モンゴル自治区生まれ。2001年4月に来日、09年3月新潟大学大学院修了。13年3月日本写真芸術専門学校卒業。
写真展に、13年「草原に生きる―内モンゴル・遊牧民の今日(いま)」(新宿ニコンサロンJuna21、大阪ニコンサロンJuna21)、「日本写真芸術専門学校 卒業作品展アワード優秀作品展」(Space Jing)などがある。

関西スポーツ紙写真部長会展

写真
関西スポーツ紙カメラマン写真展
1/23 (木) ~1/29 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

今回の写真展に集まった写真は、関西スポーツ紙写真部長会加盟社(スポーツニッポン、日刊スポーツ、デイリースポーツ、サンケイスポーツ、報知新聞、共同通信、中日スポーツ、大阪スポーツ)のカメラマンが、2012年12月から2013年12月までの間に撮影した力作である。
内容は、プロ野球、アマチュアスポーツ、芸能、社会など、各社のカメラマンがレンズを通して見た写真の素晴らしさや撮影技術の向上を主眼に選考した作品で、この1年間をふり返ることができる。

関西スポーツ紙写真部長会のプロフィール

1977年、在阪スポーツ紙(日刊スポーツ、報知新聞、スポーツニッポン、サンケイスポーツ、デイリースポーツ)の5社の写真部長により“関西スポーツ紙写真部長会”が発足。81年には共同通信、中日スポーツの2社が参加、95年度には大阪スポーツ新聞社が参加、以後8社の写真部長が例会および総会(年間最優秀賞選考会)を今日まで行ってきた。年間の最優秀賞選考と表彰が行われてきたが、今回のような写真展は23回目である。

写真
日本写真映像専門学校卒業制作選抜展
1/30 (木) ~2/5 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

日本写真映像専門学校、2013年度卒業生による卒業作品選抜展である。
写真を中心とする生活を始めて2年という月日が経ち、これからもその生活は続いていくだろうが、ひとまず学生生活を終える区切りとなり、また新たな写真生活が始まる起点となる作品を展示する。

団体のプロフィール

日本写真映像専門学校は写真学科、映像学科、ホテル専門学科、フォトファイン学科(夜間)に分かれており、写真学科は2年次に写真表現コースと営業写真コースに分かれる。写真表現コースは、主に広告写真・ファッション・スタジオライティングを学び、営業写真コースは、主にポートレート写真を学び、就職先の写真館やホテル、ブライダルフォト等の業界を目指し、日々学習している。
卒業生に鋤田正義・長島義明・梅 佳代・浅田政志などがいる。