大西みつぐ先生からのメッセージ

一歩進んで扉を開けてみる。その勇気を持って欲しい。

「ポートフォリオレビュー(以下、ポートフォリオ)」に来る人たちには、積極性があります。参加する、これだけでもう積極的なわけです。そして、きちんと写真を考えている。ここ数年は、自分の世界、いま私はこういうモノを撮りたいんだ、というメッセージを持つ作品が多いですね。でも、自分の内にしまい込むより、もっと人に見せて意見を聞いてもらうといい。見せる相手は、おばあちゃんでも友だちでもよいのでしょうが、できれば、写真と真摯に向き合ってるような人であればベストかも知れない。ですから、ぜひ「ポートフォリオ」のような機会を活用して欲しい。ただ、やはり二の足を踏む人たちがいるのも分かるんです。自分が撮ったものを否定されたくない。でも、そこから一歩進んで何かの扉を開けてみましたっていう心意気が欲しいですね。そして、継続してみてください。私たちにも、できるだけ次につなげたいという気持ちがあります。この「ポートフォリオ」は、回を重ねるうちに講師と参加者、参加者同士につながりができて来るのも面白い。そういうきっかけを大切にして欲しいですね。

「ポートフォリオ」から個展開催、新人賞受賞へ。

今年の三木淳賞の受賞者は、昨年、北海道東川町で行われた国際写真フェスティバルの「ポートフォリオ」に参加した女性です。彼女が持って来ていた作品が大変面白かったので、Juna21への応募を勧めました。結果的に個展開催から受賞ということになりましたが、賞のことは別としても、彼女が写真家として自分の表現や作品を人前で発表するというスタートラインがこの「ポートフォリオ」になったわけです。みなさんにはいろいろな可能性がある。諦めずに写真を撮り続けることで、私や世界と向かい合える。そこから学ぶべきものは大きいと思います。

大西みつぐ

1952年生まれ。ニッコールクラブ幹事、東京綜合写真専門学校講師、武蔵野美術大学非常勤講師。第22回太陽賞、第18回木村伊兵衛賞など、受賞多数。