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ニッコールクラブ会員展

「支えられて今」志岐利恵子

撮影者プロフィール

奈良県生まれ。会報フォトコンテスト「サロン·ド·ニッコール」にて入賞多数。
2013年、2人展「野辺の送り」(ニコンサロンbis)を開催。

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インタビュー

撮影のきっかけは?

撮影に出かけると、さまざまなご夫婦と出会います。自分とは違う人生を送っている方々に、新鮮さと魅力を感じました。また、以前会報フォトコンテストに応募したある夫婦の写真が入賞した際「個展を開いたらどうか」という講評文をいただいたことがきっかけで、ひとつの作品としてまとめるよう意識するようになりました。

年代も幅広く、さまざまな夫婦が写っています。

ご夫婦で家業を営んでいる方を中心に撮影しています。声をかけると、多くのご夫婦が仕事の手を止めて、撮影に応じてくださいました。着飾らず、普段のままが一番綺麗だと思っているので、できるだけ自然な姿を写すように心掛けました。

伝えたいことは?

ふたりで長年暮らしていると、楽しいことも嫌なこともあります。しかし撮影を通じて、お互い支え合うことが大切なのだと痛感しました。
あるご夫婦の撮影中に「長続きの秘訣は?」と尋ねると、「この人は逃げ出さない。ちゃんと向き合ってくれるから」という答え。「亭主元気で留守がいい」、「空気みたいな存在」などと言いながらも実は心強い存在なのです。感謝する気持ちをあらためて実感できるような作品であればいいなと思っています。

顧問講評 ハナブサ・リュウ

志岐さんの地元である奈良県で撮られた夫婦の肖像。とても丁寧に被写体のご夫婦に接して、しっかりとコミュニケーションを取られていることが分かります。30代から90歳近い夫婦まで、世代や仕事は違っていても、共通する夫婦特有の機微のようなものを写し取ろうとテーマにしています。その結果、自ずと支え合う夫婦愛の美しさがすべての作品から伝わってくるのです。それにしても、似た者同士といいますか、夫婦は何となく似てくるものですね。