Nikon Imaging
Japan
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銀座ニコンサロン 2015年10月

英 伸三写真展

写真
文革の残影 -中国 江南の古鎮を訪ね歩く-
9/23 (水) ~10/6 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

1965年の夏、中国側の呼びかけで行なわれた日中青年大交流に日本ジャーナリスト会議代表団の一員として作者ははじめて中国を訪れた。日中国交が正常化される7年前のことで、北京、上海などの都市や農村を約一カ月間まわり、工場、人民公社などの生産現場で社会主義国家の建設に励む人々の姿を撮影した。
その翌年の5月、毛沢東共産党主席によってプロレタリア文化大革命(文革)が発動された。劉少奇国家主席ほかの党要人、学術権威者たちをブルジョア反動思想路線を歩むものとして徹底批判して逮捕、拘禁する過激な階級闘争が中国全土で展開された。
その後68年には文革の尖兵、紅衛兵や都市の知識青年など2,000万人の若者が動員され、大規模な農村への下放が強行された。しかし毛沢東の威信を背景にのしあがった、いわゆる四人組が76年9月の毛沢東の死後逮捕されるにおよび、66年から10年間、当時の人口7億の人々を混乱におとしいれた文革は終焉を告げた。やがて中国は鄧小平主導による経済発展を第一とする時代へと大転換を遂げた。
作者は92年から上海や浙江省の江南一帯の明、清時代の面影を残す古鎮を訪ねて、路線の変更がもたらした街のたたずまいや人々の暮らしの撮影を続けている。その中で、民家のしっくいや煉瓦の壁、工場の建物などに赤ペンキで肉太に書かれた政治スローガンや毛沢東語録の一節が残っているのに気付いた。文革発動以来40数年、雨に打たれ、風にさらされ、文字は赤い汚れとしか見えないものも多いが、「毛沢東思想万歳」とはっきり読めるものもある。毛沢東の肖像の壁画が残されている農家もあった。今、文革は完全否定され、当時の革命思想も過去の歴史のなかに埋没したかのようにみえる。しかし、全土で激しく展開された政治運動は残影として刻まれ、混乱と苦悩の日々のあったことを静かに物語っている。
今回の展示では、文革の残影をとらえた作品に、古鎮での日常の暮らしの場面を撮った作品を加えて構成した。カラー約58点。

作者のプロフィール

英 伸三(ハナブサ シンゾウ)
1936年千葉県千葉市生まれ。東京綜合写真専門学校卒。日本写真家協会会員。現代写真研究所所長。農村問題などを通じて日本社会の姿を追い続ける。92年から中国の上海と江南一帯の明、清 時代の面影を残す運河沿いの鎮を訪ね、「改革・開放」の近代化政策によって姿を変えていく街のたたずまいと人々の暮らしぶりを記録している。
写真集に、71年『農村からの証言』(朝日新聞社)、78年『1700人の交響詩』(高文研)、79年『子どもたちの四季』(三省堂)、 83年『偏(や)東風(ませ)に吹かれた村』(家の光協会)、84年『新富嶽百景』(岩波書店)、89年『英伸三が撮ったふるさときゃらばん』(晩聲社)、89年『日本の農村に何が起こったか』(大月書店)、90年『一所懸命の時代』(大月書店)、
95年『町工場・鋼彩百景』(日本能率協会マネジメントセンター)、 2001年『上海(しゃんはい)放生(ほうじょう)橋(ばし)故事(ものがたり)』(アートダイジェスト)、06年『上海(シャンハイの)天空下(そらのした)』(日本カメラ社)、07年『里と農の記憶』(農林統計協会)、12年『桜狩り 昭和篇』(日本写真企画)などがある。
受賞歴に、65年個展『盲人―その閉ざされた社会』と「アサヒカメラ」の《農村電子工業》で日本写真批評家協会新人賞、71年写真集『農村からの証言』で日本ジャーナリスト会議奨励賞、82年写真展『桑原史成 英 伸三ドキュメント二人展』で第7回伊奈信男賞、83年写真絵本『みず』でボローニャ国際図書展グラフィック賞などがある。

写真
「ニコン フォトコンテスト 2014-2015」 受賞作品展
10/7 (水) ~10/20 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

「ニコン フォトコンテスト(NPC)」は、「世界中の写真愛好家が、プロフェッショナルとアマチュアの枠を越えて交流できる場を提供し、写真文化の発展に貢献すること」を目的に、株式会社ニコン(社長:牛田一雄)が1969年から開催している、歴史ある世界最大規模の国際写真コンテストである。本展ではその受賞作品を展示する。
35回目の開催となる今回は、スマートデバイスを含むあらゆるデジタル撮影機器で撮影した作品の応募を可能とし、また、動画部門を拡充し、6秒から180秒までの長さの映像作品を対象にしている。さらに、19歳以下の若い世代が対象の賞「Generation N賞」を新設した。今回は、世界164におよぶ国と地域から、合計2万1,100人、8万8,737点の作品の応募があり、応募者の国と地域の数では過去最高を記録した。
その中から、写真映像を通して伝えたいストーリーの強さ、普遍性、新しさ、多様性の点で優れた作品が受賞作品として選出された。
このコンテストが目指しているのは、優れたクリエイティビティで、人々に影響を与え、「伝える力」の強い表現を生み出すフォトグラファーたちのコミュニティをサポートすることである。映像を愛し、その表現と真剣に向き合う世界の仲間が、お互いの視点に刺激を受け、認め合い、切磋琢磨する場を提供することで、映像文化をより身近なものにしていきたいと考えている。映像という世界言語を通して大切な物語を伝え、人々の考え方に影響を与えるフォトグラファーを支え合う、向上心あふれるコミュニティが育まれることを願っている。

審査員は、Mr.Stephen mayes(写真部門委員長)、Mr.John C Jay(動画部門委員長)、Ms.Marine Cabos、Mr.Stefen Chow、Ms.Alice Hawkins、小林紀晴氏、Mr.Thyago Nogueira、Mr.Swapan Parekh、Mr.Chris Rainier、Ms.Yue Ren、Ms.Sophie Stafford、Mr.Sandro、Mr.Wang Leiが務めた。

佐野 久里子写真展

写真
In Situ
10/21 (水) ~11/3 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

日常目にする光景の中、
その瞬間にしか存在しない光と影が作り出すかたちに
ものの名前や意味を超えた、美しさと脅威の内在を私は見る。

明暗差によって、あるかたちは浮き立ち、またあるかたちは沈み行く。
輪郭をなぞろうと、近づきたくなるその世界に
私自身を寄せつけない排他的な存在を感じる。

それらの写真は、
私自身が本当にそこにいたのだろうかという奇妙さと、
そこにいたという紛れもない事実を、教えてくれる。(佐野久里子)

※In Situ (イン・スィトゥ):〈ラテン語〉本来の場所にて、原位置にて
モノクロ40点。

作者のプロフィール

佐野 久里子(サノ クリコ)
1975年神奈川県生まれ。2009年に渡部さとる「写真ワークショップ2B(29期)」を受講。10年から「カロタイプ フォトワークショップ」講評講座(講師:白岡 順)を受講中。
写真展(個展)に、12年「moire-モアレ-」(銀座ニコンサロン)、14年「真昼」(ギャラリーパストレイズ/横浜)、同年「白磁」(Gallery+PLUS/東京)がある。グループ展に10年 「holic」 (ギャラリー・ル デコ/東京) 、11年「BAITEN collection」(ブルームギャラリー/大阪)がある。そのほか、13年「アート札幌」、同年「シンガポールアートブックフェア」、同年「ニューシティアートフェア」(ニューヨーク)、同年「アインシュタインスタジオ企画「WonderBox」に出展。ギャラリー「LA Noble Gallery」(ロンドン)の代表作家に加わる。雑誌では『日本カメラ』(2014年11月号)に作品を掲載。作品はフランス国立図書館(パリ)にコレクションされている。

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